やっていき書籍紹介 part.1
初投稿…ども…
俺みたいな21歳でボーイミーツガール漁ってる拗らせ野郎、他に、いますかっていねーか、はは
今日のTLの会話
あのカプ尊い とか あの音源ほしい とか
ま、それが普通ですわな
かたや俺は電子の砂漠で魔法陣グルグルを見て、呟くんすわ
ジュジュたむ、萌え… 斜に構えてる?それ、誉め言葉ね。
好きな音楽 3 A.M. ディテクティブ・ゲーム
尊敬する人間 アニメにストイックなオタク(昼夜逆転はNO)
なんつってる間に成人男性っすよ(笑) あ~あ、大学教育の辛いとこね、これ
?
というわけでやっていきましょう。日本萌学会の日本萌学会です。
さてみなさん。
本、読んでますか?
私は読んでないです。
これにはちゃんと理由があって、日々の課題であったり、卒論を進めなさいという教授っちからの無言の圧であったり、就活であったり、そういう諸々のタスクが積もりに積もって、本に手を伸ばそうにもなかなか届かないのです。
もっと言うと私自身の体力や集中力の衰えもあり(老化は20歳から始まりますよ!アブラマシマシがアブラマシに、ヤサイマシがヤサイチョイマシになった瞬間が「老い」の始まりです)いざ本を読み始めても、若い頃のように長い時間読み続けることができないなあと感じる場面が増えてきています。
つまるところ、読めてないのです。
そうすると必然的に積み本が増えるようになりまして、まあ要は読書量の減少と、オタク特有の物語に対する旺盛な購買意欲の併せ技で、本棚が読んでない本でパンパンなのであります。
最終兵器彼女を平積みしてるの、ほんとうに恥ずかしい。
これが私の現状です。みなさんも似たようなもんでしょう。
ここで私は思いました。
この状況で何冊かの書籍を紹介し、オタク諸兄の購買意欲を刺激、そうしてみんなの積み本が増えればなんかウケるのではないか、と。
そんなわけで今回は面白いオタク・ブックスの紹介をします。みんなの本棚が、破壊されることを願って…。
ほんじゃま、まず一冊目。
なんかアマゾンのリンクが貼れなかった。
まあhontoでもいいでしょ。ほんとうに?(hontoだけに)
2018年に星海社FICTIONSから出版された、佐藤友哉氏の『転生!太宰治 1 転生して、すみません』ですね。
確か2巻まで出てたと思いますが、日本萌学会選手、普通に1巻までしか読んでおりません。
でもめちゃくちゃ面白いので紹介します。一発目からそういう態度でいいんですか?
内容は以下の通り。
2017年の東京に転生した太宰治が原宿で服買ったりメイド喫茶に行ったりアイドルのプロデュースをしたりします。
以上。
ざっくり言ってしまうと「なんだこれはふざけてんのか」って感じですけど、この小説は作りこみがめちゃくちゃ凄いのでバカにしてはいけません。
そもそも作者の佐藤友哉氏が最年少で三島由紀夫賞を受賞したほどの実力派作家(今知った)であり、私自身も読んでいてその文章力と話の構成力、面白さに何度か脱帽したのを覚えております。
この小説において特徴的なのはその文体。ざっくり言うと「太宰治そのもの」です。
要は2017年の東京に転生した太宰治の体験記、という形でこの小説は書かれているわけですが、その文体がまんま太宰なんですよね。
太宰治のコピーなんてもんじゃなくて、太宰治の文章そのもの。いやマジで。
話が脱線して申し訳ないのですが、太宰の文体というのは、まあ上記の青空文庫を見てもらえばいいのですが、とにかく句読点が多いんです。
太宰の文章は、だいたい冒頭に長々とした一文で情景描写が描かれていて、そこからだんだん書き手の熱が入ってくると、敬体と状態、文語と口語、それから体言止めの入り混じった短文が、杭を深く打ち込むかのように連なる、というかたちへとスライドしていく、という特徴があります。
そうしてその際、特徴的なのは多用される句読点。
彼は小さな意味の切れ目ごとに、執拗なまでに句読点を打ち、それによってまるで不器用な書生が、自らの苦悩、恋、幸福、悩み、思想を、一語一語吐き出すように語っているような重みを感じさせる効果を作り出しているのです。
太宰の文体はこんな感じなので、太宰の思想となにか共感する欠片のような要素が読み手の中に少しでもあれば、呼吸レベルまで句読点で句切られた太宰の言葉一語一語が胸を衝いてくるような錯覚を覚えちゃうわけですね。
上記のよくわかんないつらつらとした文章をまとめると、まあ太宰の文体が異様なまでに特徴的って話です。正直僕の話より文学少女シリーズの第一巻の遠子先輩の解説のほうが面白くてわかりやすいですよ。
そんな太宰の文体を再現して見せた著者の佐藤氏、本当に太宰を読み込んだんだなあと感じます。
あんな癖のある文体を真似しておいて、読者に「これ、太宰そのものだ…」なんて言わせるのは人間業じゃないです。
でもってこの小説の面白さを引き出すのは太宰の行動。
太宰の小説を読んだ人間なら「ああ、太宰ならこうするよなあ」と思うような行動を一貫して彼は取り続けるのですが、そのくせ彼の行動は必ず毎回読者の予想を超えてきて、「えっ、太宰こんなことするの!wでも太宰こういうことしそうだよなあ…」みたいな謎の感情を引き起こしてくれます。
要は、説得力を持った意外性で読者を楽しませるポテンシャルを十二分に秘めた小説ってことです。
でもってラスト。
はっきり言って滅茶苦茶いいですよ。タイトルは「終章 太宰、生きる」
一度でも太宰の小説に心を揺さぶられた経験のある人間は手に取る価値のある本だと思っています。
とはいえ私のこれまでの文章、太宰の文章を読んだことのない諸兄にとっては「何言ってんのコイツ」って感じだったと思います。
てなわけでオススメの太宰の短編を紹介しておこうかな。
太宰治、今では『人間失格』や『走れメロス』などの作者として知られていますが、彼の真価は戦前に書かれた短編集にあると思っています。
その中でも『富岳百景』は別格で、太宰自身の将来への希望、失敗だらけの人生で劣等感の塊のような男だった彼が人生をやり直そうとする前向きな意思が詰まっていて、僕はすごく好きです。
上記の青空文庫で読んでもいいんですけど、オススメは岩波文庫版ですね。
青空文庫、昔の仮名遣いで本当に読みづらいですよね。アドは無料な点でしょうか。
あと岩波を推す理由としては、太宰についての解説がしっかりと書かれている点です。彼の小説は彼自身の横顔(プロフィール)を知ることで面白みが増してくるので、そういうちゃんとした解説がついているものを読むといいと思います。
あと太宰のプロフィールを知る上では鶴見俊輔の『転向研究』を読むといいと思います。
『転向研究』、日本近現代の政治思想に興味のあるオタクは必読ですよ。
以上ですかね。
ほんとうはあと3冊くらい紹介したかったんですけど話が脱線しまくって結局1冊しか紹介できませんでした。
まあ残りはぼちぼち更新していくのでまあまあ期待せずに楽しみにしていてください。
疲れたので飯食いに行ってきます。
日本萌学会
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